ワンピースの中でも部類の女好きであったり、料理人としてのプライドも尋常でないサンジは、男女問わずとても人気の高いキャラクターの一人です。
今回はそんなサンジの人物像や過去、選りすぐった名セリフを紹介しながら、サンジの魅力を語っていきます!
【ワンピース】サンジの人物像を紹介

サンジは海賊「麦わらの一味」のコックとしてワンピース作中で活躍します。
「黒足のサンジ」とも呼ばれる「北の海(ノースブルー)」出身の料理人です。
ルフィとは4人目の仲間として登場し、金色の長髪で、スーツや開襟シャツ姿で、くわえタバコをしています。
初期の頃は左目を常に髪で隠していましたが、新世界編以降はなぜか右目を隠すヘアスタイルに変化し、口ひげも生やしてワイルド路線に走っていきました。
戦う時のメインの武器は足技です。なぜ手を使わないかというと、料理人にとっての命である手を傷つけない配慮から来ています。
かなりの女好きな性格をしており、夢は伝説の海「オールブルー」を探し出す事です。
一流のコック魂を持つ

サンジは、麦わらの一団に加わる以前は、海上レストラン「バラティエ」で副料理長をしていただけあって、超一流の料理人でもあります。
仮に初めて扱う食材でも、その場で即興で工夫し素材を生かした味に仕上げる事が得意分野です。
船での生活に無くてはならない食べものの配分や栄養管理をする「海のコック」であるサンジのおかげで、船員たちの長い船旅中でもみんなが栄養不足になったりする事がありません。
実は過去に遭難した際に食べ物がない事の恐怖を実体験しているので、「腹を空かしている奴なら、たとえ敵でも食わせる」ポリシーをもっています。
食べ物に対して異常なほどのこだわりをもった反動か、食べ物を粗末にした者に対しては決して許さない性格を持ちます。
航旅の行く先々で見付けた未知の食材をどんどん使っては新しい料理のアイデアを考え出すのがクセでもあり、各港街に立ち寄る時も市場で産地の食材を仕入れるのに積極的です。
無類の女好き

サンジは無類の女好きで尊女主義者です。基本的に美女さえ見かければすぐメロメロになり口説こうとしてしまうクセがあります。
その反動があってか、色仕掛けには必ず引っかかってしまう弱点も。
また幼少の頃から「女は蹴ってはいけない」という信念を植え付けられて育ち、騎士道精神を叩きこまれたので、たとえどんなに極悪非道な敵あっても相手が女性だと絶対に攻撃しようとしません。
このため普段から女性であるナミやロビンには扱いが違い、自ら色々とパシリ行為に走り、何度も想いを告白しますが、対して相手にされないギャップに笑えます。
むしろナミに良いようにこき使われて喜んでさえもいるくらいです。
普段の食事も女性陣には特別扱いし、逆に残り物をルフィやウソップに振舞っていますが特に問題は起こっていません。
コックなのにヘビースモーカー

コックとしてのプライドの塊のようなサンジですが、なぜか(?)ヘビースモーカーというギャップを持ちます。
これは少年時代に、ゼフに一人前の大人として認められたかった影響で「舌がおかしくなる」とダメ出しされながらも吸い始めたのがきっかけです。火を点けない「くわえ煙草」がもはやトレードマークみたいですね。
話し言葉自体はわりとぶっきらぼうな感じで、口癖は、頭に「クソ」を付ける言葉をいうことです。
パッと見は不良っぽい性格ですが、本当はとても優しく、仲間を誰よりも大切にします。
もし目の前で仲間が危い目に遭遇した時は自分を犠牲にしてまで助けることも多く、この事でルフィからも二回も怒られますが全く懲りていません。
武器は足技のみ

皮肉屋なゾロとは普段からケンカばかりしていますが、実力は互いに認めていて、いざという時のチームワークは抜群です。
戦闘能力は高く、ルフィ、ゾロと並んで麦わら一味の主戦力でもあります。
「手は料理をするもの」という信条のため、手を守る為か、繰り出す技は全て蹴り技のみです。
基本的に武器も使わず、今のところは一味で武器などを使わないのはサンジだけですね。
策略家としての一面
サンジは思考にも柔軟性があり、大局的な戦略を得意とします。
先を読む機転力に長けているので、策略家としての才能も魅力です。
敵に攻撃する時は裏で入念に単独行動を練って状況を打開するシーンも多数登場します。
しかし、懸賞金に関しては意外なほど クジ運がありません。
「怒りでヒートアップするクチ」と自覚し、仲間や騎士道精神に反した他人の行為を見たときの豹変ぶりは凄まじく、怒りに任せて容赦無く攻め続けまくります。
サンジのこれまでの過去

サンジは北の海に駐在する海遊国家「ジェルマ王国」出身です。
「ジェルマ66」と呼ばれる戦争屋としての組織をまとめる「ヴィンスモーク家」の家長、ヴィンスモーク・ジャッジの三男として誕生しました。
兄弟はヴィンスモーク・レイジュ(姉)、ヴィンスモーク・イチジ(兄)、ヴィンスモーク・ニジ(兄)、ヴィンスモーク・ヨンジ(弟)の4人です。
父のジャッジは、息子達を感情の無い兵士に育てようとしましたが、妻のソラは大反対でした。
「血統因子」に影響を与えるほど大量に劇薬を摂取した結果、イチジ・ニジ・サンジ・ヨンジのうちサンジだけがたまたま感情を持った人間として生まれたのでした。
他の兄弟が次々と特殊な才能を発揮していく中、普通の人間として生まれたサンジは、姉のレイジュを除く兄弟から陰湿ないじめを受け続け、父のジャッジからも見捨てられました。
その後ジェルマ66が東の海の王国コジアを攻めた時に姉のレイジュの手を借り、かろうじて家から逃走を図ります。
そして客船オービット号に潜り込み、コック見習いとして働き始めました。
この当時から伝説の海「オールブルー」の存在が気になり始め、いつか必ず探し出すことを心に誓い、夢を見始めます。
やがてサンジが10歳の時、オービット号はゼフ率いるクック海賊団に襲われます。
この戦いの最中に嵐に巻き込まれてしまい、サンジはゼフと共に離れ小島で85日間にも渡って遭難を経験することになります。
その中でサンジと同じくオールブルーに夢を見ていた ゼフは残りの食べ物全てをサンジに渡し、自分自身は自分の足を切り捨てて自分で食べ、ジェフに大きな代償を払わせる形で救われることとなります。
無人島から助け出された後はゼフがオーナーの海上レストラン「バラティエ」でゼフに恩返しをするために働いて、勝利と料理と足技を叩き込まれながらも、やがて副料理長となります。
ゼフにはいつまでもチビナスと扱われてしまい言い争いが絶えませんでした。
しかし本当はお互いに揺るぎない絆があり、義理人情を手放せずバラティエに留まり続け、オールブルーの夢に全く進んでいない日々が続いていました。
サンジの魅力が現れる「ホールケーキアイランド編」

サンジはなんと、ホールケーキアイランド編で四皇(皇帝のような独裁力を誇る海賊4人)の1人ビッグマムの娘プリンと結婚します。
しかし、これにはヴィンスモーク家の陰謀が深く関係してきて、なにやら一筋縄ではいかない展開が予想されます。
父であるヴィンスモーク・ジャッジはジェルマ66がビッグ・マム海賊団と手を組むため、幼少期に見切りをつけ見捨てたサンジを利用し、政略結婚を狙いました。
このためだけにサンジの手配書を「ONLYALIVE(生け捕りのみ)」に変えてしまったのです。
この後サンジに対し、断れば麦わらの一味や恩人ゼフ、仲間を殺すと脅します。
この状態に追い込まれたサンジを救うためにルフィが現れますが、自分自身が犠牲になればみんな無傷で済むととっさに思い、わざと悪者じみた事を言って麦わらの一味から別れようとします。
これ以降、初めてルフィと本気で戦いますが、たとえサンジにボコボコに蹴られても、ルフィは決して反撃しません。サンジの考えはお見通しだったからです。
思う存分ルフィを蹴ったあと、その場を去るサンジに、ルフィは「サンジの飯しか食わない必ず戻れ、戻らないと海賊王になれない」と告げました。
このセリフを聞いたサンジはそのまま背中を向けながらも泣き崩れ、その場を去っていきます。
もう二度と麦わらの一味には戻らないと覚悟を決めたサンジは、ルフィ達に手出ししない事を条件に結婚を承諾します。
しかし、たまたまプリンの話が耳に入ってしまい、ビッグ・マム海賊団が結婚式のその日にサンジとヴィンスモーク家を抹殺する気でいることに気づいたのでした。
脱力感に見舞われ、怒りと驚きを隠せなくなったサンジは、ルフィの所に急ぎ、一部始終を話し、仲間に戻り、家族を助けたい本心を打ち明けます。
もちろんルフィは彼の気持ちをくみ取り、式をぶっ壊しちまおうと計画します。
そしてジャッジ達を助け出し、ビッグマムの暗殺を試みる事になりました。
最終的にはビッグマムの暗殺は失敗しますが、かろうじてジャッジ達は助け出す事ができました。
ジャッジは、なぜ恨んでいる自分をわざわざ助けたのかと問い、サンジは「父親(ゼフ)に顔向けできない生き方などあり得ない」と伝えます。
そして今後絶対に俺の目の前に姿を見せるなと伝え、ヴィンスモーク家との関わりを断ちました。
この結婚式をご破算にされ、大好物のウエディングケーキまでメチャクチャにされたビッグマムがダダをこねて暴れまくります。
サンジ達は慌てて新しいケーキを作りビッグマムに食べさせ、なんとか落ち着かせたのでした。
ほぼ、サンジが主役の舞台となったホールケーキアイランド編。
このストーリーの中で、彼の自己犠牲精神やコックとしての哲学、義理人情など、彼の懐の深い一面を沢山垣間見る事でできますので、サンジのファンなら必見のパートとなっています。
サンジのコック魂が垣間見えるセリフ

「金ってのは・・・腹のたしになるのかい?」
海上レストラン「バラティエ」で働くサンジ。ワンピースに初登場する場面で、「金を払う客は神様だ」と言わんばかりに料理を粗末にした態度の悪い客に対し、怒り蹴ちらし倒します。
誰であろうと食べ物を粗末にする人間は絶対に許さない、サンジのポリシーがよく出ている初登場シーンです。
コックとしてのプライドが現れる数々のセリフ

「食いてェ奴には食わせてやる!!!コックってのはそれでいいんじゃねェのか!!!」
「包丁はコックの魂 クソ素人がやすやすとコックの包丁に手をかけんじゃねェよ」
「バーカ 炎が怖くて料理人(コック)が務まるかよ」
「愛情を欠いてはどんな料理もマズくなる」
これらのセリフを見るだけでも、サンジが自身の職業に対してどの様に向き合っているかが分かります。仕事に対する真っすぐな姿勢も、男女ともにファンが多い一因となっているでしょう。
女性への信念が見えるセリフ

「“女のウソ”は 許すのが 男だ」
ワンピース作中で、ロビンは麦わらの一味を利用していたとして、サイファーポールと一緒に抜け去ります。
しかしそれは仲間を守る為にロビンが付いた嘘でした。それに気づいた麦わらの一味はロビンを救うため、エニエスロビーに向かいます。
そしてサンジも「女性の嘘は黙って許し受けるのが男」とセリフを残します。

「たとえ死んでもおれは女は蹴らん!!!!」
ワンピースの作中でサイファーポールに連れ去られたロビンを救うため、麦わらの一味はエニエスロビーに上陸しました。
そこでサンジは女性のカリファと戦う流れになってしまいますが、一切反撃もしませんでした。
たとえ自分が死ぬとしても女性は絶対に傷つけないという信念を貫きます。本当に何があっても自分のポリシーを曲げないサンジらしさがここでも出ています。
優しさと激しさのギャップが魅力が垣間見えるセリフ

「怒られる理由と証拠がねェ」
サンジはワンピース作中で、空腹だったギンと出会い、をもらわずに料理を振る舞います。
これがバレたらレストランの人間にチクられると周りに心配されましたが、「証拠がないから大丈夫」と言って平然としています。
普段はぶっきらぼうな印象がぬぐい切れないサンジですが、こと食べものが絡むと一番優しいキャラクターになるギャップも、サンジの魅力を引き立たせています。

「誇りに死ぬのも構わねえが、生き延びれば見える明日もあるんじゃねぇのか」
悪の海賊「クリーク」の部下ギンが、ワンピースの作中で海上レストラン「バラティエ」に訪れたシーンです。
悪の海賊であるにも関わらず、腹を空かせているギンを見て、サンジは何の見返りも求めず、黙ってご飯を作ってあげました。
ギンが無償の愛に触れた時に感極まった姿を見て、この言葉を残します。
どんな相手でも腹を好かせた者にはご飯を作り、さりげなく励ましの言葉を投げかけるサンジの人柄が現れるシーンです。
まとめ
コックとしてのプライドを貫き、女性には徹底的に紳士を装うサンジ。現実的に考えればちょっと行き過ぎた性格な一面もありますが、決して自分を曲げない志が、多くのファンの心をつかみました。
私たちもサンジの生き方から、「これだけは絶対に譲れない」という強いこだわりや信念を見習っいたいものです。
特にサンジの活躍をじっくり読みたい時は、ホールケーキアイランド編をじっくり読む事をおすすめします!
コメント